2012/01/09

テシタル地上派 020 アイガーデンエアの巻

改めまして、明けましておめでとうございます。年明け早々、世間的には三連休だったりしますが、私は「十一ぴきのネコ」の舞台稽古中ですよ。
そんな新年、こんなニュースが流れていましたね。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120104/trd12010419090014-n1.htm

JR山手線に40年ぶりの新駅が誕生するかも?ってニュースです。ほぼ確定した話のようですので、意外と近いうちに実現するのではないでしょうか。要するに、古くから使われている車両基地を再整備して、ソコに新たなオフィス街やらショッピングモールとかを作り、ソコに人を集めるために駅を作りましょう、ってコトです。宇都宮線やら常磐線やらを上野終点から東京終点にし、ついでに東海道線とかにも接続して南北縦貫線にすれば車両基地が不要になり、その分土地が余ってくるらしいです。経済的にも相当活性化が見込まれる話ですから、新年早々景気のいい話ですね。

旧国鉄、現JRが所有土地を再開発するなんてのは昔からよくある話でして、特に国鉄からJRになってから活発になりました。なかでもJR貨物は鉄道輸送よりもトラック輸送が主になった近年、赤字解消のために貨物駅の再開発に余念がありません。
昨年末の東京散歩中、行ってみたかった千代田区ってのもその一つです。ていうか行きました。

JR中央線の飯田橋駅と水道橋駅の間に、かつて「飯田町駅」という駅がありました。飯田橋駅じゃないよ、飯田町駅だよ。現中央線の前身である甲武鉄道が中央線のターミナルとして明治28年に建設した駅です。明治38年には中野ー飯田町間で電車運転も始まったという由緒正しき駅です。
その後、中央線が東京駅まで延びて旅客営業が本格化した後、貨物駅となって平成11年に廃止されるまで使用されました。平成11年ですよ。わずか13年前までひっそりと営業されていたんですよ。ついこの前ですね。意外でしょ。ついこの前まで飯田町駅というのが存在していたんですよ。
そして現在ではその駅舎、駅構内はアイガーデンエアという、オフィス・ショッピング・レジデンツ複合施設として再開発されています。



いまでもその名残が中央線に残されていて、保線車両用の短い線路がにょろっと延びています。

大きな地図で見る
これは中央線や総武線からも見られますので、今度乗った時にでも見てみて下さい。飯田橋駅のちょっと水道橋駅よりの南側を見ていればチラッと見ることができます。

で、ここに貨物駅があった記念として、アイガーデンエア敷地内には地面に線路が埋め込まれています。



知らない人にはただのオシャレロードにしか見えないと思いますが、一応線路です。ただし、この場所ドンピシャに線路が走っていたわけではありませんけどね。モニュメントとして残っているだけです。
そんなアイガーデンエアエリアの地図がこちらなのですが、



古地図と照らし合わせると、アイガーデンテラスやアイガーデンタワーの連結ビルはもちろん、その南(右側)の四つのオフィスビルあたりまでが飯田町貨物駅だったようです。で、その横の高速道路下を流れているのが日本橋川。つまり、かつては八王子方面から運ばれてきた石灰やパルプをこの飯田町貨物駅から日本橋川の船運で運んでいたようなのです。東京は水運の街だったことが判りますね。

ちなみに、この辺りは江戸時代、讃岐高松藩の上屋敷だったそうで、再開発に当たって発掘された遺跡等の写真が日本橋川沿いに展示されていました。




このように、かつての国鉄敷地は色々と再開発されてきたのです。汐留エリアなどもそうですね。かつての新橋駅、後の汐留貨物駅跡です。
意外と東京のど真ん中にたくさんの貨物駅があったんですね。渋谷貨物駅跡は現在の渋谷駅埼京線ホームです。だからちょっと離れているんですね。
そして、新宿駅にもかつて新宿貨物駅という貨物駅がありました。そして平成になって再開発され、現在はタカシマヤタイムズスクエアなどが建ち並んでいます。新宿駅のすぐ側にこんな広大な再開発用土地があったなんて不思議な話ですが、貨物駅の跡だったんですね。なるほど〜。そして、そのエリアの南端には紀伊國屋書店新宿南店があります。

そんな紀伊國屋書店新宿南店の7階にあります紀伊國屋サザンシアターにてまもなく上演されますのが「十一ぴきのネコ」!中年男たちばかりが繰り広げる冒険物語。ミュージカル風ですので歌も多いですが、普通の舞台としても見られます。1/10から31まで!
あと、客席に降りる回数も多いですので、中々に臨場感溢れる楽しい作品になると思います。若干枚ではありますが、毎日当日券もでる予定だそうですので、新年一発目の観劇スケジュールに組み込んで頂けましたら幸いです。にゃあにゃあ言いますよ!