2017/01/20

地テシ:088 ちょっと音楽の話を 《1/17OA対応版》

新年早々の「トリドクロ」出演情報に続いて、今春の出演情報が解禁になりました。
NAPPOS PRODUCE「スキップ」は北村薫さんの名作小説「スキップ」の舞台版。13年前にキャラメルボックスで上演された作品を、同じく成井豊さん脚本・演出でお届けします。2017年4月26日(水)〜5月5日(金・祝)にサンシャイン劇場にて。今作は東京のみの上演となりますが、GWの旅行気分でお越し頂けましたら幸いです。
詳しくはこちら。
http://napposunited.com/archives/807

さて、突然ですが、テレビ東京って面白いなあと思うんです。一応民放五大キー局の一つであるにもかかわらず、なんとなくひねくれているというか自虐的というか、一種アウトロー的な風格を漂わせているあたりが面白いですよね。
オンエアされる番組も、低予算を逆手にとって捻ったアイデアの作品が多いように思われます。

そんなテレビ東京で1/13から始まったドラマ24「バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜」が面白いんですよ。出演は遠藤憲一・大杉漣・田口トモロヲ・寺島進・松重豊・光石研という、今やドラマ・映画には欠かせない名脇役たち。この一癖も二癖もあるおじさんたちが本人役で出演し、一つ屋根の下で共同生活をするというとんでもない設定。当然の如くただではすまず、第一話から大騒動。

私も田口トモロヲさんと松重豊さんとは共演経験があるので余計に気になるのよ。しかもみんな本人役。これまで出演してきた番組がネタになっていたり、ありそうでないような架空のドラマが出てきたり、明らかに有名番組のパロディだったり。
またテレ東さんがぶちかましたカンジがプンプン匂いますので、気になる方は是非。毎週金曜日の深夜OAですよ。


で、そんな松重豊さんが昨年からFMヨコハマで深夜音楽番組を始めたというのは御本人から伺っていたのですよ。ああ、憧れですよね、深夜FM音楽番組。学生の頃、深夜勉強のBGMはFM音楽番組でした。NHK-FMの「クロスオーバーイレブン」とかエフエム東京の「ジェットストリーム」とか。濃いコーヒーを飲みながら、時々ペンを止めて聴き入っていたもんです。
で、その松重さんの番組・FMヨコハマ「深夜の音楽食堂」にゲストとして呼んで頂きました。その一回目は去る1/17深夜に既にオンエアされてしまったのですが、念願の深夜FMで嬉しかったなあ。しかも私の好きな曲ばかり。そりゃそうだ。だって私のリクエストを掛けて頂いたんだから!

トークの内容は、まあ聞いて頂いた通りなのですが、ご紹介した曲についてちょっと補足しておきたいと思います。FMの音楽番組ともなれば紹介したい曲はいっぱいありまして、もう悩みに悩みまくったのですが、結局は「松重さんがお好きそうな曲」という観点で絞りました。どちらかというとヴォーカルのないフュージョンやクラブミュージック、いわゆる「インスト」モノの方が多い私ですが、今回は全て歌ありの曲ばかりを選んでいます。

まず一曲目は松重さんに教えて頂いてから大ファンになったサンフランシスコのアシッドジャズバンド・FIVE POINT PLAN「LIVE TODAY」(アルバム「Five Point Plan」収録)。
https://itunes.apple.com/jp/artist/five-point-plan/id16239375
どうやら私はこういう「ミドルテンポのシンプルなバックトラックに細かい譜割りのヴォーカルが乗る」曲が好きなようです。ハネるようなウネるようなタメのあるバックトラックに、シンコペーションで前の小節に喰っていくセクシーなヴォーカル。抑制の効いたベースとゴースト多めのスネア、エッジーなギターカッティング、ファンキーなオルガンソロ。
二枚のアルバムしか残していませんが、どの曲もグルーヴィでカッコイイ! ソウルとジャズとファンクとヒップホップが入り交じって、いいカンジに熟成されたようなバンドです。


二曲目はオランダのソウルクイーン・SHIRMA ROUSE「Take me as I am」(アルバム「Chocolate Coated Dreams」収録)。
番組の中で私はつい「シャーマ・ローズ」と言ってしまっていますが、どうやら「シャーマ・ラーズ」が正しいようです。これまたタメのある、ちょっとルーズめのバックトラックに、シャーマ・ラーズの伸びのあるパワフルなヴォーカルが乗るゴキゲンミュージック。ビートはシンプルですが、相当に細かい計算がされた複雑なグルーヴが心地よい。



このアルバムをリリースしているのは「SWEET SOUL RECORDS」という日本のレーベルで、名前の通りスウィートなソウルミュージックが満載です。私はこのレーベルのラインナップがお気に入りでして、ついレーベル買いするほど私好みなんです。まあレーベル買いという用語があるかどうか知りませんが、言ってみればジャケ買いの発展形でして、そのアーティストをよく知らなくてもレーベルを信じて買ってしまうこと。80年代頃はJ-POP系のCBS/SonyやEpic Sony、90年代はアシッドジャズ系のACID JAZZ RECORDSやTalkin' Loud、ブレイクビーツ系のNinja Tuneなどが好きでしたが、最近ではこのSWEET SOUL RECORDSやファンク系のP-VINEレーベルがお気に入り。
SWEET SOUL RECORDSさんの公式HPはこちら。
http://www.sweetsoulrecords.com
知られざる海外アーティストもたくさん紹介していますが、日本の若手ソウルアーティストをたくさん取り上げてくれているのも嬉しい。注目の日本人シンガーがソウルの名曲をカバーしているコンピレーションアルバム「SOUL OVER THE RACE」シリーズは愛聴盤です。




三曲目はGang Starrのラッパー・GURU「No Time to Play」(アルバム「Jazzmatazz,Vol.1」収録)。ヴォーカルはD.C.Lee、ギターはRonny Jordan。リズムパターンのサンプルはThe Love Unlimited Orchestraの「Satin Soul」のイントロ。これもヒップホップとジャズの融合として有名なアルバムでして、ヒップホップならではのシンプルなリズムループの上にグルーヴィなヴォーカルとギターとラップが乗っかっています。
大阪のオシャレ居酒屋で流れていて、あまりの格好良さにお店の方にお願いして曲名を調べ、その夜にはもうiTunes Storeで購入していたというほど好きな曲。今ならばShazamやSoundHoundといったスマホアプリで簡単に曲名を調べられますが、当時はそんな便利なアプリは持っていなかったので直接尋ねるしかなかったのですよ。



ビデオクリップもクールですね。

取り急ぎ、1/17OA分の、私の大好きな曲についてご説明いたしました。ええと、聴き損ねた方、まだ間に合います。
https://www.fmyokohama.co.jp/pc/program/ShinyanoOngakushokudo
PCでこの番組公式サイトに行って「radikoタイムフリーで聴く」ボタンを押して頂ければ、一週間以内なら聴けます。(聴取可能時間制限あり)
番組の公式ブログでも収録風景を取り上げて頂きました。
http://blog.fmyokohama.jp/yashoku/2017/01/16-f0f5.html

次回は1/24(火)深夜24:30からですので、おじさん俳優二人の音楽話に興味がある方はぜひ。
今回はちょっと音楽系の専門用語が多くてすみません。でも、気になる人はそれぞれ検索してみるがいいさ。ああそうさ。