2014/11/28

地テシ:060 2014後半のお仕事

ああ、またまたずいぶんと間が開いてしましましたね、テシタル地上派。皆さん、お久しぶりです、粟根まことです。「ラストフラワーズ」の大阪公演直前にアップしたのが9/2。約三ヶ月前です。
だってあれから大阪公演があったし、そのすぐ後には「つんざき行路、されるがまま」の稽古をしていたし。皆さんにはお判り頂けないかと思われますが、実は「ラストフラワーズ」は精神的に追い詰められていた公演でしたし、「つんざき〜」に至っては精神的にも肉体的にも追い詰められていた状態でして、なんかブログとか書いている気持ちでは無かったのです。気を逸らせられないというか、雑念を入れられないというか、なんかそんな気分。なんかそんな精神状態だったのですよ。いやまあ、適当に雑念は入れてますけど。とりあえず、ブログは書く気分にはならなかったってコトで。

そんな日々も終わり、今は割と安定した日々を送っています。お芝居を見に行ったり、映画を見たり。充電期間というとちょっとカッコイイですが、要するにダラダラと日々を送っています。そんな日々が欲しかったのよ。やっと手に入れたよ。まあ、ダラダラしているだけですが。お芝居見たりBlu-ray Disc見たりテレビ見たり東京散策したり音楽聞いたり、そんな日々。

以前に習って2014年後半の仕事をまとめてみましょうか。
まずはいつもの連載記事です。
演劇ぶっくの「人物ウォッチング」(奇数月上旬発売)
http://www.enbu.co.jp/kick/
この半年でご紹介したのは武田浩二さん、皆川猿時さん、星野源さんでした。
同じく演劇ぶっくのWeb「日刊☆えんぶ」での「未確認ヒコー舞台:UFB」(毎月第一木曜日更新)
http://blog.livedoor.jp/nikkann-awane/
色んな演劇用語をご紹介しております。

舞台ではもちろん大人の新感線「ラストフラワーズ」と月影番外地「つんざき行路、されるがまま」の二本に出演しました。
12月は来年上演される「真田十勇士」再演の稽古ですが、12/8には川下大洋さんとのカフェトークイベントであるドナインシタイン博士の禁断カフェ「禁断のトウキョウ」にゲスト出演します。もうチケットは無いらしいんですけど。

こうしてみると意外と仕事していないなあ。いや、演劇の稽古と本番はエネルギーを使うのです。結構忙しいのよ。

後は買ったモノと買わなかったモノのご紹介。
ええと、Xbox Oneは買いました。「ラストフラワーズ」の大阪公演中だったので、もちろん大阪に届けてもらえるように予約してね。
それと、iPhone6はまだ買っていません。こちらも「ラストフラワーズ」大阪公演中だったし、色々調べてからでないとね。まずは6にするのか6Plusにするのかを決めてからでないとさ。


まあ、そんなカンジの2014後半。ていうか11月後半。ドナ禁のトークイベントの取材で精力的にトウキョウを歩き回ったりもしています。ああ、やっぱり楽しいですね、街歩きって。
最後に冬場の街歩きに関する注意点を。冬場は寒くてトイレが近くなるから、街歩きの途中でトイレを見つけたら必ず入っておくコト。意外と少ないよ公衆トイレって。狙い目は公園と駅ね。

2014/09/02

地テシ:059 新しいお友達は15インチの巻

ええと、気がついたら大人の新感線「ラストフラワーズ」の東京公演も無事に終わり、間もなく大阪公演が始まりますよ。もう九月ですよ。なんか秋の足音が聞こえる季節になりましたよ。長らくのご無沙汰です。

稽古終盤や本番中はブログの更新は滞りがちなのですが、それはもう考えるコトもやるコトも一杯ありましてなんだか書きそびれちゃうんですが、今回はそれどころでは無い事態が起こっていたのでした。
といいますのも、私がメインで使っているMacの調子が悪くなったのさ! 最終的には、まあ「壊れた」に近い状態までいっちゃったのさ! そりゃブログ書いている場合じゃないさ!

前回、私のメインマシンであるMacBook Proを買い換えたのが2012年6月。あれは「シレンとラギ」本番中でした。本番中っていっても本番期間中というコトではなく、まさに本番中。出番の合間にネットショッピングで買ったのです。なんだかバタバタしながら買ったのです。そのコトについては以前に書きましたね。
http://awanemacoto.blogspot.jp/2012/06/wwdc-2012.html
ホントにバタバタしてるなあ。

あれから二年。ちょっと早いですが、なにやら挙動がおかしくなってきました。どうやらGPU(グラフィックボード=画面を制御するパーツ)がおかしいようで、画面表示がおかしくなった後にフリーズします。稽古が始まった頃から少しずつおかしくなり始めて、まあなんとかなだめながら使っていたのですが、日々どんどんおかしな挙動が増えていくのです。こいつは困った。

色々とメンテナンスソフトを走らせて検証し修復し、しばらくは調子が良いのにまたおかしくなる。どうやらOSやソフトの問題ではなく、ハードウェアに問題がありそうだと気がつきました。そうこうするうちに一日に何度も再起動をかけ、しかも中々復旧しない状態になりました。これでは時間の無駄です。となれば買い換えを考えなくてはならないでしょう。うん、メインマシンだし、買い換えましょう。そうしましょう。

PCを買い換える時やOSを入れ換える時の面倒くささは今までにも何度も書きましたよね(「貧弱ユビキタス」の連載も含む)。そして一度でもマシンやOSの入れ替えを体験なさった方なら身をもってご存じだと思います。ああ面倒くさい。いや、面倒くさがっていても始まりません。どうせ何時かはやるんです。やりましょう買いましょう。

まあ、そんなワケで現行の最新機種、そして最大画面である15インチモデルを買い、SSD(回転ディスクの無い記憶装置。今までのHDDに当たる)の容量が少ないから色々消したり外付けのHDDに移動したり、古いマシンから(挙動が不安定だから色々苦労しながら)データを移行し、やっぱり画面が小さくて不満だから外付けの大型ディスプレイも買い、それ用の「Thunderbolt-MiniDVI」ケーブルも買い、他にもなんだかんだ買いまして、とんだ散財をした上に、稽古で忙しい中データ移行に伴う例の面倒くさい作業もしまして、なんとか快適な環境にしたら、もう初日は目前。ああ、バタバタした。

そんなワケで、バタバタした日常を送っていたらブログの更新のことをすっかり忘れていたというワケさ。ごめんね。
しかも、私がMacBook Pro 15"を買った数日後に値段が改定されて二万円も安くなったり、9/9に開催予定のapple新製品発表会で新しいMacBookが発表されるかもしれないという、なんだか悲しい状況ではありますが、そこは私が信条としている言葉「買いたくなった時が買い時」ということで後悔はしていません。
もちろん今回の大阪の旅にも新しいお友達・MacBook Pro 15"を連れてきていますよ! これで大阪のホテル暮らしも快適さ! さすがは高精細のretinaディスプレイ! 画面はむっちゃキレイですよ!

ただ一つだけ問題があるとすれば、やっぱり画面小せえ! 普段は28インチの外付けディスプレイ使ってるから、当然ながら15インチは小せえ! ていうか、文字小せえ! まあ無理矢理広く使おうとしているから解像度を高くし過ぎて、結果的に文字が小さいだけなんですがね。しょうがないか。でも画面がキレイなのはホント。だから満足はしていますよ。


さあ、そんなこんなで大阪ですよ。大阪公演ですよ。東京ではおおむね好評を頂いた「ラストフラワーズ」。両劇団のいいとこ取りと思うか、どっちつかずと思うか。それは見る人次第です。ですが、とりあえず我々は楽しくやっておりますよ。
一言だけ付け加えるとすれば「星野源グレイト!」ってコトでしょうか。ホント凄いから! どうぞお楽しみに!

2014/06/30

地テシ:058 「ゲームウォーズ」の巻 後編

最近、スマートウォッチ関係の情報が沢山出てきましたねえ。気にはなるのですが、私は腕時計などの腕に巻くなにやらが嫌いですので、ココはスルーですかね。いや、スマートウォッチ自体には物凄く興味があるし、あれば便利なんだろうなとは思うのですが、どうもね、手首に巻くってのがねえ。いや、ひょっとしたらヒョロッと買っているかもしれませんけどね。


ゲームウォーズ(下) (SB文庫)
ゲームウォーズ(下) (SB文庫)

さて、前回の続き。アーネスト・クラインの「ゲームウォーズ」(SB文庫)が面白かったという話ですが、まずはあらすじからご紹介いたしましょうか。

舞台は近未来である2040年からの数年。深刻なエネルギー不足に悩まされるその時代では、世界中の人々がOASISというネットワーク型バーチャルリアリティを日常的に使用していた。貧富の差の激しい現実世界から逃避するように、全世界の人々が当然のようにOASISのネットにログインする生活だった。
そんなある日、OASISの開発者であり、それを管理する会社社長であるジェームズ・ハリデーが死去する。そしてその遺言は、OASISのどこかに隠されたイースター・エッグ(隠しメッセージ)を見つけた者に全財産とOASIS経営権を譲渡するというものだった。

と始まるのがこの小説。主人公は当然のようにこの謎に挑み、幾人かの仲間を得ながら最後の謎に迫る。もちろんそれを邪魔しようとする敵対企業が現れ、あの手この手で邪魔をしてくるという、王道と言えば王道のストーリー。いかにもすぎる展開で、それが故にB級な空気を醸し出すのですが、それが故に面白いのですよ。既に映画化が決まっているそうですが、多分面白くなると思いますよ、B級的に。
かの名作「スター・ウォーズ」第一作(EP4)も公開当時はB級呼ばわりされましたし、結局大衆が求めているのはB級名作なのだし、まったく個人的にはB級大作が大好きだし、正直A級B級とかよく判らないのですが、とにかく面白ければいいじゃんという信念で生きてきた私にとって、この「ゲームウォーズ」は相当ヒットしたワケですよ!

その大金を残したOASIS開発者ジェームズ・ハリデーは1972年生まれ。少年時代を過ごした80年代に相当な思い入れがあるらしく、謎を解くヒントがことごとく80年代のギークカルチャーなんです。ええと、geekって判りますでしょうか? 日本語で言えば「オタク」に近いのですが、ちょっと違いますかねえ。あるいは、ナード(nerd)でも構いません。ギークもナードも、まあ大雑把に言ってオタクっぽい人のことです。詳しくはこちらを。
http://wired.jp/2009/07/28/英語の「オタク」:ギークとナードの違いは?/
http://gigazine.net/news/20120105-geek-vs-nerd/
http://www.gizmodo.jp/2013/07/post_12664.html
ここでいうギークカルチャーというのは、80年代以降に流行したPCゲーム、ビデオゲーム、ゲームブック、テーブルトークRPG、SF映画、SF小説、ファンタジー、コミックス、アニメ、特撮、ホームコメディ、ロック、パンク、プログレ、etc...etc...
とにかく、80年代にティーンエイジャーだったギークたちみんなが夢中になったポップカルチャーがてんこ盛りなのです。そして、私は1964年生まれ。ハリデーよりも8年ほど年長ですが、大して変わりはありません。私も80年代にティーンエイジャーだったし、ギークカルチャーにどっぷりだったし、同じような青春時代を過ごしました。だから妙にノスタルジックなシンパシーを感じてしまうのかもしれません。要するに、この小説は大変ターゲットが狭いんです。何のことを言っているのかピンとこない描写も多いかと思われます。

しかし、だからこそ私個人にはヒットしたのでしょう。40代以上のギークやナードたちにはピンポイントでヒットするでしょう。それ以外の方々でも、ある程度サブカルチャーやオンラインゲームの知識があれば面白いと思います。とりあえず、主人公たちが何故あれほど謎解きに夢中になれるのかだけでもご理解頂ければ、細かいギーク的な小ネタは流しても大丈夫かもしれません。あくまでディティールです。ただ、私はそのディティールに盛り上がっちゃったんですけどね。

謎解きと言ってもいわゆるミステリーの手法ではありません。だって細かいヒントがあらかじめ読者に提示されているワケではないから。主人公がなんとかヒントに気付いて解いていくのを楽しむ、いわゆる冒険小説に近いかもしれません。「インディ・ジョーンズ」シリーズみたいな感じ。結構波瀾万丈な冒険をしますよ。バーチャル世界だけでなく、リアル世界でも冒険しますから。バーチャルとリアルの冒険が交錯していくアタリが、ニール・スティーブンスンの「スノウ・クラッシュ」とか、映画の「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」とか「エンジェル・ウォーズ」に似ているかもしれません。どれも私の大好きな作品です。
主人公は少年なので、ある意味ジュヴナイル風の成長譚でもあり、クールジャパン方面のニッポンネタも満載であり、ラブロマンスもあります。邦題は「ゲームウォーズ」ですが、原題は「READY PLAYER ONE」でして、こちらの方が私にはしっくりくるタイトルです。

あまり書いちゃうと面白みが減っちゃうかもしれませんので、このくらいにしましょうか。まあとにかく、ご自分にギークあるいはナードな属性があるのかも、と自覚のある方なら楽しめることウケアイです。もし本当に映画になって日本で公開されたら、それを見に行くというのも良いでしょう。
ただ、かなりピンポイントだということだけご注意下さい。ワケがわからなくて終わる可能性も大いにありますから。その辺は自己責任でよろしくです。


さて、そうしてまたしてもSF熱が上がっている私は、またしてもオーソン・スコット・カードの「エンダーのゲーム」の新訳版を読んでいるところです。何故かというのはまた次回で。またSF話ですよ! またかよ!

2014/06/27

地テシ:057 「ゲームウォーズ」の巻 前編

みなさんは電車などで本を読んでいて乗り過ごしたコトってありますでしょうか? 本に夢中になってしまって、気がついたら降りるべき駅を通り過ぎていた。そういう体験って誰しも何度かはあるのではないでしょうか。私は何度も何度もありまして、ありすぎてどの本がそうだったかは思い出せません。
乗り過ごすだけならまだしも、乗り損ねたこともありました。本を読みながらホームに立って次にくる電車を待っていたのですが、気がついたらその電車は出て行くところでした。しかも終電さ! 電車って、来たら結構な音がするよ! たくさんの人も乗り降りするよ! ざわつくよ! なのに気がつかなかったんですよね。本に夢中になりすぎて。仕方ないので、すぐに駅前のタクシー乗り場でタクシーに乗ったら、運転手さんから「あれ、まだ終電あるでしょ」と言われ、「本を読んでいて夢中になって、気がついたら出て行くところでした」と答えたら、「高い本代になりましたね」と言われたのはよく覚えています。でも、その時に何を読んでいたのかは覚えていないんだなあ。
なので私は楽屋では本を読まないようにしています。夢中になりすぎて出トチリしたら大変ですから。空き時間に楽屋で本を読む人は意外と多くて、小説や雑誌や漫画など、人それぞれの時間を過ごしているのですが、私はなるべく本は読まないようにしています。のめり込んじゃうから。

あるいはこういう経験は? 私は夜、寝る前に本読むことが多いのです。ちなみに、その時読む本は、昼間読んでいる本とは別でして、つまり昼間持ち歩く本と夜枕元に置く本は別なのでして、コレは単に一々本を取り出すのが面倒くさいというだけの理由です。
まあとにかく、2〜3ページ読んでいる内に眠くなって寝てしまうというサイクルで読んでいるのですが、たまに続きが気になって眠れなくなるコトがあるのですよ。初めのうちはチマチマ読んでいるのですが、物語が佳境に入ってくると面白くなって止まらなくなっちゃう本がたまにあるのです。これは小説に限らず、雑学本や伝記、解説書など、ジャンルにかかわらず気になる本というモノはあるのでして、もう続きが読みたくて仕方が無い、結果として夜を徹して読み上げてしまうなんて場合もありました。
こちらの方は、さすがに書名をいくつか覚えていますね。いくつかだけですけど。例えば高校生の時に読んだ栗本薫さんの「グインサーガ外伝1 七人の魔導師」とか、大人になってから読んだロバート・A・ハインラインの「夏への扉」とかアイザック・アシモフの「ファウンデーション」とかオーソン・スコット・カードの「エンダーのゲーム」とか。他にもたくさんあったのですが忘れちゃいましたかねえ。全部SFなのはしょうがないね。
これらの作品の共通点は、序盤はそれほど気を入れて読んでいなかったコト。初めのうちは数ページずつ読んでいたのですが、中盤から止まらなくなって一気に読み切ってしまいました。初めは電車の中で読んでいたのに、続きが気になって家に帰って読み切ったりもします。最初から最後まで一気に読み切ったことはありませんが、それはチマチマ読むクセのある私に限るのかもしれません。

さてさて、まあそんな読書ペースの私ですから大した量は読んでいませんが、近頃読んだ本で同じような経緯を辿った小説がありました。初めは電車の中でチマチマ読んでいたのですが、途中から続きが気になって、家に帰って一気に読んじゃったってのが。ああ、前置きが長かった。


ゲームウォーズ(上) (SB文庫)
ゲームウォーズ(上) (SB文庫)

それはアーネスト・クラインの「ゲームウォーズ」(SB文庫)です。映画シナリオ作家である著者の小説デビュー作。正直言ってB級SFだと思います。しかし! 私のような昭和ギークの心を掴んで離さない魅力があるのですよ今作には!

ええと、前置きが長過ぎちゃったので、内容については次回。

2014/06/22

捨て猫

最近気に入っているTVCMがこちら。




スクウェア・エニックスさんの「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」のTVCMですね。
能年玲奈さんがスライムに扮するスマホゲームのCMなんですが、能年さんの可愛さも印象的ですが、なんだか切なさもありますよね。

この切なさ、なにか記憶にあるなあと思い出したのがこちら。



PlayStationでリリースされ大人気となった「どこでもいっしょ」の追加ディスク「こねこもいっしょ」の広告です。当時、どの駅だったかは忘れましたが、駅貼りの巨大ポスターで見て物凄く心揺さぶられたのを覚えています。 切ない! 切なすぎる!
心は揺さぶられたのですが、買ったかどうかは覚えていません。買わなかったのかよ! いや、覚えていないので判りませんが、発売されたのは2000年なのでさすがに覚えておりません。ただ、このポスターは凄くインパクトがあったのよ。

やはり「雨の中に捨てられている」という王道シチュエーションが強いのでしょうね。切なくなります。
しかし、このコピーは秀逸ですね。

そうだ
にんげんになれば
もう
すてられないニャ。

篠突く雨を見上げるトロ(子猫時代)の画像と共に強く記憶に残るポスターでした。