2013/03/31

地テシ:043 春の鉄道方面変化

もうすぐ4月。4月になりますと、新感線関係者の舞台が続々と幕を開けますよ。4/3から橋本じゅん出演の「二都物語」、4/5からいのうえ演出、逆木・仁・インディ・礒野出演のシスカンパニー「今ひとたびの修羅」、4/10からメタル演出、安田・伊藤・南(いずれもお馴染みのアクションメンツ)出演の劇団BRATS「RED KILL」、4/20から河野・加藤出演のWATER BIG BROTHERS「川崎ガリバー」。以上敬称略。
ええと、これで全部だっけ?
こっちも稽古があるから、いつ見に行けるのか、難しいところです。なんとか隙間を見つけて見に行きたいものです。


さて、この春、鉄道関係で日本中に大きな変化が訪れているコトに皆様はお気づきでしょうか? 一般のニュースなどでも取り上げられておりますから、特に関東圏の方なら「ああ、あのことかな」と思い当たることもあるかもしれません。しかし、この3月に三つも大きな変化があったのですからそりゃ大変ですよ。

なかでも、最もインパクトのあった変化はこちらではないでしょうか。
3月16日「東急東横線・副都心線相互直通運転開始」
http://www.tokyu.co.jp/railway/railway/souchoku/

東横線と言えば、渋谷駅と横浜駅を結ぶ東急のドル箱路線。通勤通学だけでなく観光路線としても優秀です。その東横線が東京メトロ副都心線と直通運転になったのですよ!

そして、東京メトロ側の視点↓
http://pr.enjoytokyo.jp/joint5/
ウチが取り持ってあげているんだよ、という主張です。

要するにですね、コトは単に東横ー副都心だけでなく、それぞれが乗り入れていた他の3線=東武東上線・西武池袋線・みなとみらい線、合わせて5路線が全部直通になったってコトですよ!
つまり、埼玉県の飯能や森林公園から、池袋・新宿三丁目・渋谷を経由して、神奈川県の元町・中華街までが一本になったのです!
しかも、その切り替え工事を深夜から早朝の工事で終えて、運行には支障をきたさなかったってのもスゴイですよねえ。

コレによって、私鉄による埼玉ー神奈川という直通ラインができただけでなく、埼玉方面から渋谷とか神奈川方面から池袋とかに行きたい場合に、山手線に乗り換える必要もなくなったのです! その分、山手線や埼京線が空きます!

良いことずくめの様ですが、もちろん問題点もあります。一番懸念されるのが、あまりに長い路線のどこかでトラブルがあった場合、その影響が全線に及んでしまうこと。つまり飯能のトラブルが横浜の電車遅延を引き起こす場合があるのですね。なんか「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいですが、実際には折り返し運転などで対処すると思われます。
あと、これまで直通運転だった東横線ー東京メトロ日比谷線が直通じゃなくなりました。日比谷線は中目黒駅で折り返します。残念。

3月中旬、丁度中目黒辺りで仕事があったものですから、これ幸いと東横線渋谷駅から中目黒駅まで乗ってみました。











(2013.3.13撮影)


こちらの特徴的な頭端式終着駅である渋谷駅舎も3/15で仕事を終えました。近い将来、この位置にJR埼京線の渋谷駅が引っ越してくるそうです。今まで埼京線渋谷駅は遠かったので便利になることでしょう。











(2013.3.22撮影)


「HELLO!」各文字の太陽が屋根の円弧に合わせてあるのがカワイイ。きめ細かい仕事だ。
ちなみに、4/7まではこの駅舎跡を利用してユニクロのTシャツショップが期間限定で開いているようですよ。
http://ut.uniqlo.com/tyo/a/

そして印象的だったのは、みんなが、それこそみんなが写真を撮っていること。もちろん私も含めてだ。ケータイカメラやコンデジ、一眼とそれぞれですが、やはりなくなるとなれば撮っておきたくなるんですね。
東横線ユーザーにとっては86年間に渡って渋谷駅といえばココ。改装したことはあっても位置は変わらないものだと思っていた駅が移転したんですよ。そりゃ感慨深いでしょう。
沿線住民でなくても、この頭端式渋谷駅を一度でも利用したことがある人にとっては印象深いはず。櫛刃になっている各ホームの先端(代官山駅側)ではそれぞれ数人の鉄道ファンがカメラを持って撮りまくっていました。そして警備員さんも大勢。途中で通過する代官山駅ホームにも多くのファンと警備員がおり、その熱意に驚かされます。数日前でもこれだったのですから、当日はもっと大変だったことでしょう。



そして、同じく関東圏鉄道のもう一つの大きな変化がこちら。
3月23日「小田急線 東北沢駅ー世田谷代田駅間 地下化」
http://www.odakyu.jp/release/underground-stations/

昨年夏には京王線調布駅近辺が地下化され、多くのいわゆる「開かずの踏切」が解消されました。最近は鉄道がどんどん高架または地下化され、踏切が減少する傾向にありますね。
劇場が多く、小劇場のメッカともいわれる下北沢駅近辺にも開かずの踏切が多く、時間に余裕があるからと不用意に近所を散策などしていると踏切に引っかかって、開演時間ギリギリになっちゃったりするのね。覚えがありますか? 覚えがありますね。
で、その下北沢駅と前後一駅ずつ(と、その先の少々の線路)が地下化され、これによって9つの踏切がなくなりました。まだあるけど。撤去されてはいないけど。とりあえずこれらの踏切が降りることはなくなったワケです。
こちらの切り替え工事も僅か一晩で終えたのですからたいしたものです。

工事はまだ続いており、同区間にもう一本トンネルを掘って複々線にする予定だそうですが、とりあえず一段落でしょう。

そしてまた、3月下旬に下北沢に用事があったものですから、これ幸いと小田急線で下北沢駅に行ってみました。














(2013.3.22撮影)



お、これは地下化される前日、つまり地上駅時代の最後の日ってワケですね。こちらもやはりみんなが写真を撮っていました。

そして、高架になっている改札も使われなくなってしまうのだなあ。














(2013.3.22撮影)



とか思っていたら、後日行ってみましたら北口南口連絡通路としてはまだ使われていたのでした。そりゃそうか。あと、京王井の頭線の出口も一部変更になっています。乗換にも時間が掛かるようになったのでご注意を。

後日撮影した、もう使われなくなって人っ子一人おらず寂れた感じの地上ホーム。














(2013.3.27撮影)



夜のこの時間ならいつも人で溢れていたのに、なんとも奇妙な感覚です。小田急地上線を跨ぐ陸橋から撮ったのですが、最終日にはここでも多くの人がカメラを構えておりました。



さて、三つ目の変化は全国的です。その割にはなんかひっそりとした変化なのですが、実は大きな変化なのです。それはこちら。
3月23日「交通系ICカードの全国相互利用が可能に」
http://www.tetsudo.com/event/7384/

これは、Suicaなど全国で利用されている10種類の交通系ICカードが相互利用できるようになったってコト。例えば、関西のICOCAエリアで関東のPASMOが使えるようになったり、名古屋のmanacaエリアで九州のSUGOCAが使えるようになったんですよ。
これはスゴイコトなんですが、今ひとつピンときていません。それはまだ体感していないから。しかし、旅公演で色んな土地に行く私にとっては嬉しい変化なのです。今までは旅先で磁気式プリペイドカードや切符を買っていたのですから、それがSuica一枚で済むんです。鉄道だけでなくバスでも利用でき、電子マネー機能もそのまま使えます。こりゃ便利!

ええと、使えるカードとかエリアとかはそれぞれ調べて頂きたいのですが、注意点がいくつか。
まず、それぞれのエリアを跨いでは使用できません。JR在来線を利用して長旅する時はご注意を。
それと、関西のPiTaPaカードの場合は注意が必要です。PiTaPaはクレジットカードによる後払いシステムなので、他エリアで使う場合はそれとは別にあらかじめカードにチャージをしておく必要があります。また、PiTaPaだけは電子マネー機能が他エリアでは使えません。
また、PiTaPaエリアにはこの相互利用サービスの対象外となる交通が多いコトにも注意が必要です(他エリアカードユーザーの場合)。山陽電車とか能勢電とか阪急バスとか、意外とメジャーな交通が対象外なんですね。私も注意しなくては。
あと、「他エリア」ってパエリアっぽいよね。だからどうした。

このように、今回の変化は全国規模で相当に大きな変化なのですが、これがまた実際に使ってみないとその便利さが実感できませんので、今度旅をした時に体感したいと思います。
なお、各カードに「イ」と「カ」という文字が多いのは、ICカードが故に「I」と「C」と「カードのカ」いう文字を織り込みたいからなんですね。お手持ちのカードをご覧頂ければ、「IC」の部分だけ色が違ったりしますよ。違うのもあるけどね。



以上、この春の鉄道系変化。もちろん3/16には毎年恒例・春のダイヤ改正が全国的に行われて色々と変化もしておりましたが、地下化とかカード対応とか、ハードウェア方面の大きな変化が重なるのは珍しいですね。
なんかこう書くと完全なる鉄ちゃんぽくなってしまいますが、私は鉄道ファンというよりも、鉄道・駅と地形と街作りの関係性のファンなのであって、車両にはあんまり興味はないんですよ。最近、その観点に立った面白い書籍も読みましたので、それについても近々書きたいと思います。

と、最後に言い訳じみたコトを言いながら、長くなりましたご報告を終えたいと思います。ではでは。

2013/03/26

2013年の春夏の私

2013年ももうすぐ四月。この春から社会人になる方とか、進学する方とか、引っ越しする方とか色々いらっしゃると思います。特に変化のない方もいらっしゃるでしょう。大丈夫。それが普通です。

さて、そんな春、そして夏と、例によって私は舞台をしておりますよ。いや、舞台をする予定がありますよ。今日は今年の春夏の予定をまとめておきたいと思います。いや、まとめておかないと自分でもわかんなくなっちゃうからね。



まずは4月! 首藤健祐さん率いる「東京ハートブレイカーズ」に出演します!

東京ハートブレイカーズ
「サイレント・フェスタ」

http://www.tokyoheartbreakers.com/stage/sf/index.html

4月25日(木)〜29日(月・祝)
吉祥寺STAR PINE'S CAFE

作・演出=ほさかよう
出演=粟根まこと/みのすけ/岡田達也/曽世海司/萩野崇/上山竜司/西山宏幸/須貝英/石川よしひろ/首藤健祐

ライブハウスでの公演、しかも出演者に楽器が弾ける人が多いので、バンドっぽい舞台になりそうですよ! 私が何の楽器を弾くかは秘密! 会場はヨドバシカメラ マルチメディア吉祥寺の奥!



次が6月! 拙者ムニエル主宰の村上大樹さんが手がける、ネルケプランニングさんでの人気シリーズ<暴走男子>シリーズの第三弾!

ネルケプランニング
「ママと僕たち」
http://www.nelke.co.jp/stage/mamaboku/

6月21日(金)〜30日(日)
AiiA Theater Tokyo

脚本・演出=村上大樹
出演=鯨井康介/平野 良/廣瀬大介/味方良介/安川純平/原嶋元久/佐藤真弓/新谷真弓/大村彩子/千代田信一/柳浩太郎/今井ゆうぞう/粟根まこと

若いイケメンとかダブル真弓とか歌のお兄さんとか、なんだか謎がいっぱいのキャスティングでして、ほら気になるでしょ! ちなみに、会場は「アイア シアタートーキョー」と読みまして、渋谷の公園通りを上がった突き当たり真正面、NHKの右手にありますよ!



さて、8月から10月にかけては「赤坂ACTシアター5周年シリーズ」として、東京・名古屋・大阪の三都市を走り抜けますよ!

「真田十勇士」
http://www.sanadajuyushi.com

【東京公演】8月30日(金)〜9月16日(月・祝)
      赤坂ACTシアター
【名古屋公演】9月21日(土)〜23日(月・祝)
       中日劇場
【大阪公演】10月3日(木)〜6日(日)
      梅田芸術劇場メインホール

脚本=中島かずき
演出=宮田慶子
出演=なんかいっぱい!

私は十勇士の一人・根津甚八を演じます。いや、根津甚八さんが演じるワケではありません。ややこしいですね。根津甚八さんというベテラン俳優さんがいらっしゃいますが、それとは別に同姓同名の十勇士がいるんですよ。そっちの方です。


そんなこんなの春と夏。
今年もいっぱい舞台をやりますよ。合間には舞台を見に行ったり散歩したり美術館に行ったり駅を見に行ったり。あ、駅といえばこの春は色々と鉄道関係に変化がありましたね。なんか、そんなあたりをボチボチとご報告していきたいと思います。
じゃ、また。

2013/03/24

テシタル地上派042 伏見城に行こう! その弐

前回のあらすじ。伏見城に行きました。
あ、一言で終わった。終わっちゃったね。

そう、前回まではあくまで前哨戦。本当の目的はこの後にあったのです。

といいますのも、伏見城の地図を見ていて、こういう地名があることを知ったのです。


















どう、「京都府京都市伏見区桃山町治部少丸」! つまり、ここに石田治部少輔三成の屋敷があったってコトらしいのですよ。ちなみに治部少輔は三成の官職名です、念のため。
三成は豊臣政権での重鎮。五奉行の一人として実務的な部分ではほとんど三成が差配していたらしいのですね。なので一番忙しい。よって本丸に一番近い部分に上屋敷を持つことが許されていたようです。新創社から出ている「京都・観光文化時代MAP」によると、大手門を入ってスグの所に三成屋敷があり、その後三の丸・西の丸・本丸と続く構成になっていたようです。また、長束正家や前田玄以など、他の奉行衆の屋敷も三の丸近辺に配置されていたようですね。

京都・観光文化時代MAP (Time Trip Map-現代地図と歴史地図を重ねた新発想の地図-)
京都・観光文化時代MAP (Time Trip Map-現代地図と歴史地図を重ねた新発想の地図-)


てなワケで、現在でも行政地名として残っている「治部少丸」。てことは、今、この住所に住んでいる人がいるかもしれないってコトですよ。なんか素敵。
なので、この治部少丸に行ってみよう、というのが今回の旅の目的であったのであります。え? そうなのかよ! そうなんです! じゃ、行ってみましょう。














ええと、竹藪だらけ! 竹藪こけたらみなこけた。違うな。ともかく、治部少丸は全域が鬱蒼たる森であり、しかも宮内庁管轄で一切立入禁止でした。なぜ宮内庁なのかは後に書きますが、少なくともこの住所に住んでいる人は一人も居ませんでしたよ。残念。

ただ、三成の屋敷内には「治部池」と呼ばれる池があったと伝えられており、それは今でもありました。入れないけど。この池は伏見城の堀の一部でもあったようです。














さて、前回お見せしました伏見城の模擬天守ですが、現在建っているのは奉行たちの屋敷があったあたり。つまり本当の場所ではありません。それが故に模擬天守と呼ばれているのですが、では本当の天守が建っていた場所、つまり木幡山の山頂には現在何があるのでしょうか。実はなんと明治天皇陵があるのです。














ここが山頂で、振り返って見ますと南側の元・巨椋池方面が一望できます。















天守閣からならば四方を綺麗に見晴るかす眺望だったことでしょう。

明治天皇陵、皇后陵があるために宮内庁管轄であり、立入禁止だったのですね。ちなみに、大正天皇以降は東京の多摩丘陵に祀られているため、京都に陵墓がある最後の天皇陛下が明治天皇ということになります。
また、伏見城の裏手には桓武天皇陵もありますよ。

この明治天皇陵の南側にはそれはそれは長くて立派な階段がありまして、














なぜかこの日は大勢の幼稚園児たちがえっちらおっちら階段を登ったり降ったりしていました。下から見ると石段の大きさがよく判りますね。


















そのまま階段を降りて京阪宇治線桃山南口駅前から木幡山を見上げますとこんな感じ。














この山頂に伏見城は建っていたのですね。伏見城は江戸時代初期に廃城となり、元禄期になって桃の木が多く植えられたため「桃山」と呼ばれるようになりました。これが「安土桃山時代」と呼ばれる由縁ですが、ってことは秀吉の時代には特に「桃山」ではなかったワケで、ならば「安土伏見時代」でも良かったのではないか、とか色々思ってしまいますが、とにかく今ではこの辺りは「桃山町」なんです。

「桃山町治部少丸」の他にも武将の名の付いた地名が多く残されておりまして、「桃山町板倉周防」とか「桃山町松平武蔵」などがあります。また、西の城下町の方にも「両替町」とか「御駕籠町」などもあり、いかにも城下町といった風情なんですね。
同様に、丹波橋駅から真西にずいぶんと行った所に、今度は「伏見区治部町」という地名もあり、こちらには三成の下屋敷辺りが建っていたのではないでしょうか。














この丹波橋通も風情のある街並みが続くのですが、お堀に掛かる丹波橋のたもとには月桂冠の酒蔵などもあり、土蔵造りの家々が散見されます。さすがは伏見の酒どころ。

 













もちろん伏見に来たからには他にも色々と見たい場所はあったのですが、今日の目的はあくまでも伏見城と治部少丸。あまりうろちょろせずに大阪の宿に帰りましょう。また伏見に来る機会はあるさ。

といった伏見城探訪記。こちらは佐和山城のような過酷な山登りはありませんので、機会があればぜひ訪れて見て下さいませ。

2013/03/22

テシタル地上派041 伏見城に行こう! その壱

ご無沙汰しております。いや、割と暇なんですが、色々とあるのよ。芝居見に行ったりとか。そしたら飲んじゃうとか。帰ってきたら寝ちゃうとか。ほら、いろいろね。

さて、先日、佐和山城に行った話を書きましたよね。
http://awanemacoto.blogspot.jp/2013/02/blog-post_27.html
で、なんで佐和山城に行ったかを今一度書きますと、二月まで上演していた「ジパンク」での私の役が石田三成だったからですよ。三成は佐和山城主であったのです。

その「ジパンク」には麿赤兒さん演じる豊臣秀吉も出ており、頻繁にその当時の居城である伏見城も出てくるんですね。出てくるっていうか、伏見城内のシーンというのがあったのです。

伏見というのは京都市の南部に位置する伏見区にあり、全国の稲荷神社の総本社である「伏見稲荷大社」や五重塔で有名な「醍醐寺」、明治維新での「鳥羽伏見の戦い」、薩摩藩士や坂本龍馬が襲われた旅籠「寺田屋」、多くの日本酒蔵元などで有名です。そして、もちろん伏見城ですよ!

伏見城は太閤秀吉殿下の隠居後用に建てられたというのが通説ですが、わざわざ宇治川の流路を変えたり巨椋池を埋め立てたりしてまで作ったところを考えると、相当気合いの入ったちゃんとした城であっただろうと推察されます。伏見街道で京に繋がり、宇治川〜淀川の水運で大坂と繋がる、謂わば物流の結束点として京と大坂の両方を押さえようとしていたのではないかと思われます。

伏見城は三度建てられており、一代目は指月山に建てられましたが、伏見地震で倒壊。二代目は木幡山に築かれ、これが一般に謂うところの伏見城です。太閤殿下が亡くなったのもこの木幡城。で、太閤逝去後は徳川家康の城になっていましたが、関ヶ原の合戦の前哨戦として西軍によって落とされ、全て焼亡したそうです。その後、関ヶ原の合戦の勝者であった家康が三代目を再建。1603年の征夷大将軍の宣下はこの三代目伏見城で受けています。それどころか秀忠も家光も、三代目までの将軍宣下はこの伏見城で行われていたのです。意外ですね。

さあ、それでは「ジパンク」の舞台にもなった伏見城に行ってみましょう。最寄りにはJR、近鉄、京阪、京阪宇治線など各線の多くの駅がありますが、今回は京阪丹波橋駅から向かいます。なぜなら途中の京阪淀駅が淀城の横を通っているから。
淀屋橋駅から京阪の新しい3000系の青と白の特急に乗って、途中の淀駅辺りでは淀城の遺構を眺めたりして、あと「ひらパー」こと枚方パークもチラ見しながら丹波橋駅で下車します。
ここからは歩いてでも行けるのですが、山上にあるため当然登り道。本番中の休演日だったのですが、体力温存を考えてタクシー移動します。ちなみに、「伏見桃山城へ」と言えばワンメーター程度で着きます。

現在は「伏見桃山城運動公園」となっている一角に、こちらの伏見城がありました!


 









ドーン!


 















ドドーン!


 














これが! 伏見城!




ええと、ここまで煽っておいて恐縮ですが、実はこのお城は鉄筋コンクリート製の模擬天守です。つまりニセモノです。
この敷地にはかつて「伏見桃山城キャッスルランド」という近鉄グループの遊園地がありまして、そこのアトラクションとしてこの模擬天守は建てられたのです。洛中洛外図を元に想像で再現されたモノであり学術的価値はないそうで、城の入り口にもこのような断り書きが掲げてありました。

うはあ、そんなにはっきり言い切っちゃうんだ。不憫ですねぇ。しかし、昭和39年の建設ということは私と同い年です。建って48年。そりゃ老朽化もするでしょう。キャッスルランド時代には中が博物館になっていて入る事もできたそうですが、現在では入場禁止です。
あと、なんでか知りませんが、その横の掲示板には画鋲で「ハロー」と書いてありました。

何でしょう、せめてもの歓迎の気持ちでしょうか。


さて、そんなことは先刻承知です。いくら城好きの私でも、模擬天守には大して興味はありません。でも大阪城のように鉄筋コンクリート製の復興天守でも内部が博物館になっていれば興味がありますが、入る事もできないんじゃしょうがない。
では、なぜわざわざそんなところに行ったのか!

ええと、長くなったので、続きは次回!

あと、お気づきかと思いますが、この下の行にツイッターとかgoogle+とかのアイコンが並ぶようになりました。
お使いのソーシャルメディアのアイコンを押して頂きますと、自動的につぶやいたりいいねできるようになります。
どうぞご自由につぶやいたりいいねしたりして下さいませ。

2013/03/09

テシタル地上派040 ジュンク堂書店池袋本店


改めまして「ジパンク」無事終了のご報告です。ご来場頂きました皆様、ありがとうございました。ご来場頂けなかった方は次回よろしくお願い致します。なんか年中舞台をやっていますが、なかなか舞台って見に行くの難しいよね。でも、私は見に行っていますよ。


さて、そんなワケで現在オフの私は観劇週間真っ盛りです。週間っていうか、毎週見に行かなければいけない舞台が続いているのですがね。
そんな観劇週間、池袋に行く機会も増えました。ほら、西側の東京芸術劇場とか、東側のサンシャイン劇場とかさ。で、そんな池袋の日々の中、必ず寄ってしまう店があります。それは「ジュンク堂書店 池袋本店」!

以前にも梅田にある「MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店」が凄い! という記事を書きましたが
http://awanemacoto.blogspot.jp/2012/05/026sphero.html
今、池袋店が熱いです。いやまあ、今現在東京に居るからってコトもありますけど、書店好きの私としては見過ごせません。もちろん紀伊國屋書店とかブックファーストとか、好きな書店は多くありますが、なんかいいんだよね、ジュンク堂池袋店。

ネット通販や電子書籍が一般化し始めた昨今、また、コンビニで雑誌が買えるようになって久しい昨今、各書店は生き残りをかけて色々な策を展開しているように思います。街の小さな書店も大変だと思いますが、大都市の大型店舗も苦労しているようです。ポイントカード導入や無料宅配、店頭検索機導入、試読用椅子の設置など、利便性に関わるサービス向上もそうです。しかし、書店実店舗の良さはなんといっても気になる本を手に取ってパラパラと眺められるところだと思います。丁寧に分類分けされた書棚で、次々と手に取って気になる本を探す、あの至福の時間。コレこそが書店の醍醐味だと思うのです。

そこで重要になるのが「○○本フェア」などの、関連書籍をまとめた特集棚。なにしろ気になる本がみっしりとまとめてあるのです。本好きの人なら罠に掛かったように次々とまとめて手に取り買ってしまうことでしょう。ただし興味のあるテーマの場合のみ。とはいえ、例え興味の無いジャンルでも、まとまっていればそれなりにそそられますし、新たな好奇心が開発される場合もありますし。

さて、ジュンク堂書店池袋本店7階で現在開催されているのは「SFブックミュージアム」。
http://www.junkudo.co.jp/sf_sakka2012.html
日本SF作家クラブ創立50周年を記念して、SFの名作を一堂に集めた記念フェア。文庫、ハードカバー、ソフトカバーの小説だけでなく、ジュブナイルや全集、画集や写真集、参考展示として懐かしのティントイなども展示されています。この手のSF特集にしては珍しく、日本人作家が多いのも特徴かと。
SFやファンタジーがお好きな方にはオススメのフェアです。4月末までですよ。

ちなみに、ジュンク堂書店池袋本店(の各フロア)は大きなL字型をしているのですが、「SFブックミュージアム」が開催されているのは7階「理工」フロアのL字の長辺の突き当たり右側、「作家書店」と示されている棚ですからね。
で、そのL字の長辺突き当たりの壁にはマニアックなグッズを展開している「マニアパレル」さんによるショップインショップ「マニ家」が店を開いています。
http://blog.livedoor.jp/r2koba/tag/マニ家
ちょっとマニアックすぎて、一体誰がこんなモノを欲しがるのだろうといった柄のTシャツとか手ぬぐいとかぬいぐるみとか、とにかくマニアックでポップでキッチュなTシャツや書籍が集まっている棚なので、特にドボク好きな方は覗いてみて下さい。まあ、私は買っちゃうんですけどね。

さらに! そんな面白げなコーナーの多い7階理工フロアのL字の先端ですが、この辺りには建築関係の専門書が多く並んでいます。とはいえ、建築の専門家でなくても楽しめる本も多いのですよ。特に「まちづくり」や「日本建築様式」のコーナーには江戸東京学や都市論、歴史的建築に関する書籍や写真集が多くて面白いですよ。

また、2階の地図コーナーには古地図も多いし、雑誌「東京人」のバックナンバーも多数揃えてあるし、3階には膨大な文庫新書コーナーもあるし、4階の歴史書コーナーには民俗学の書籍も多いし、そんなワケで、またしても本を大量に購入してしまった私です。

こんなに大量に買っても大丈夫? ええ、大丈夫! 5000円以上購入の場合には無料で宅配も請け負ってくれますから(5000円未満の場合、配送料250円)。翌日には自宅に届きますから便利ですね。

ああ、そうだ、7階理工フロアには「分子模型ストラップ」なんてモノも売っていますから、科学ファンにもオススメです。
http://kasetusha.cart.fc2.com/ca36/176/p-r36-s/
どうです、このキュートさ! 私は水分子キーフォルダーを買いました。

2013/03/01

ジパンク終了!

え〜、「ZIPANG PUNK〜五右衛門ロックIII」終了しました!
みんな、無事です!
以上!